市町村の聖堂

1.Astorga

2.Avila

3.Brugos

4.Leon

5.Madrid

6.Palencia

7.Sahagun

8.Salamanca

9.Segovia

10.  Toledo

11.   Trudecillas

12.  Valladorid

 

アストルガ (Astorga)

 

1.大聖堂(Catedral de Santa Maria

3世紀にはスペインには司教座の置かれた大聖堂は三か所しか有りませんでした。

その一つが、このアストルガの大聖堂で、スペインでの布教活動の重量な位置を占めていました。

11世紀にロマネスク様式で建設された聖堂を、15世紀に壮大なゴティック様式の大聖堂に改築しています。

正面にある扉口のティンパヌムには、キリストの十字架降下の浅浮彫が施されています。

聖堂内は三廊式で、左右の側廊の外側に礼拝堂が並ぶ巨大な規模を誇っています。

身廊の中央にコの字型の二層の聖歌隊席が占め、座席の後ろには殉教聖人や聖職者の浮彫が施されています。中央主祭壇には極彩色で飾られた彫刻により、生誕、神殿奉献、東方三王の礼拝、等の聖母伝の場面が示された天井にまで届く五面三層の衝立があります。

衝立の中央には周囲を天使に囲まれた被昇天の聖母像が置かれ、その上の段では聖母がキリストより冠を授かっています。最上部には磔刑のキリスト像の脇に聖母と福音書記者聖ヨハネの立像彫像の他聖人の像が置かれています。

聖堂の側面には、聖母子礼拝堂、マグダレのマリアの礼拝堂、アヴィラのサンタテレサ礼拝堂、聖ヒエロニムス礼拝堂、聖ロレンツォ礼拝堂、洗礼者聖ヨハネ礼拝堂、サンミゲル礼拝堂、サンティアゴ礼拝堂、等々多くの礼拝堂が並んでいます。そのすべての礼拝堂に金鍍金された像が見られます。

非常に華やかな聖堂です。

両側壁のステンドグラスからは極彩色の光が差し込んでいます。

 

1. Parroquia de San Bartolome

11世紀建設のロマネスク様式の聖堂です。町でも古い聖堂に属しています。

町役場のあるスペイン広場から南下して、最初の通りを東に曲がると広場の奥に見えてきます。

正面から見ると、左右非対称の構造と言うよりは、バランスが崩れていると言った方が適している聖堂です。

正面に向かって左から8:3:4の割合で構成されており、左側の8の割合の部分と右側の4の割合の部分は片流れの屋根になっています。中央部分の3の割合の個所は一段と高くなって鐘楼が組み込まれています。

8の割合の部分の右端に相当する場所に扉口があるので、扉口は聖堂の中央にはありません。その上には丸窓が穿たれていますので中央から外れていることが強調されています。

見ていてなんとも落ち着かなくなる構造をしています。

 

2.Celda de las Emoaredadas (Capilla de San Esteban)、 (Iglesia de Santa Maria) 

大聖堂の東隣に接続している二つの聖堂があります。14世紀に建設されています。

その二つの聖堂を小さな部屋が繋いでいます。

そのために通称「サンドイッチの小部屋」と呼ばれています。この小部屋には通りに鉄格子のはまった窓があるだけで、それ以外に出入りする個所はありません。外部との接触を一切絶ち、修業するために造られています。

通りにある数段の階段を登り、鉄格子を通して小さな窓から小部屋のなかを覗くと鉄の十字架が見えます。

 

3.San Francesco

町の東南の端に位置しており、ローマ時代の遺跡に隣接しています。

13世紀の建立で、17世紀に改築されています。

正面扉口の上の壁龕には聖職者の像があり、上に鐘楼が載っています。

 

4.司教館(Episcopal Palace

大聖堂の東北にあります。

火災で罹災したことから再建にあたり、当時の司教が友人のガウディ(Antoni Gaudi)に設計を依頼して1889年に建設が開始されました。

バルセロナで建設に当たっていたガウディは多忙なために設計書を送っただけで、現場には訪れていません。

お伽の国の城を思わせる建屋は当時から論争を巻き起こしています。なお、設計を依頼した司教は完成した後にその奇抜さゆえに利用しなかったといわれます。遠くからでもその個性ある構造は目立っています。入館料が必要です。

 

 

 

アビラ  (Avila)

 

 

1.大聖堂 (Catedral de Cristo Salvador)

アヴィラは城壁に囲まれた城塞都市ですが、大聖堂の後陣の半円形がその城壁の一部を形成しています。

1091年に建設された古い聖堂です。

12世紀に改築を始め15世紀までかかりましたが右側には鐘楼が載っておらず、左右非対称形のままで現在でも

完成していません。スペインで最初のゴティック様式の聖堂で、フランスのサンドニ聖堂に類似しています。

正面左側の鐘楼にある時計は1475年の製造です。

正面の扉口前には鎖に繋がれたライオンが柱の上に載り、左右にもライオンの載った柱が二本ずつ配置されています。

北側の扉口は現在閉鎖されていますが、左右に六人の聖十二使徒の立像が柱に彫られて扇型を構成し、ティンパヌムの中央には玉座のキリストが浅浮彫されています。

聖堂内は三廊式で、中央は聖歌隊席が占め、左右にパイプオルガンが設置されています。その裏側には中央に東方三王の礼拝、左に割礼、聖堂での説教、金門の会合が、右に嬰児殺戮、エジプト逃避、ご訪問の浅浮彫の他、賑々しく彫刻で飾られた衝立が聳えています。

中央主祭壇は中央にキリストの変容、上に磔刑、左右に受胎告知、東方三王の礼拝、鞭打ち、復活、キリストの公生涯が描かれた絵が収められた五面三段の衝立が置かれています。衝立の奥のアプシスにはステンドグラスが見られます。

 

2.Cappila de San Segundo

大聖堂の後陣の半円形の南脇に隣接する聖堂です。

アビラ市の城壁の一部を構成しており、聖堂内には城壁に沿った市外の道から階段で入ることになります。

 

3.Convento Santa Ana

城壁の外側の東側にあります。Santa Ana広場の北側に位置しています。

現在ではその役割を果たしていません。

 

4.Mosen Rubi

城壁内に在り、大聖堂の西に位置する八角形の聖堂。 

 

 

ブルゴス (Burgos)

 

1.大聖堂  (Catedral de Santa Maria de Burgos)

 1221年の建設。それまでのロマネスク様式の聖堂を改築した。正面に扉口が三か所並び、中央には薔薇窓、左右に六角形の尖頭に囲まれた矩形の鐘楼が立つ。ケルン大聖堂を模倣したとされる。聖堂の正面にはSanta Maria 広場があり、聖母子の像が在る噴水が置かれる。聖堂内は基本的には三廊式だが、拡張されて、左右に大小の礼拝堂が並び、周回廊の脇にも回廊二沿って礼拝堂が並ぶ巨大な構造になっている。北側の扉口は12使徒の並ぶPuerta de la Coroneriaで、通常は閉鎖されている。聖堂内にはこの扉口から聖堂に入る黄金の階段がある。南側の扉口はPortico del Sarmentalで、通常はこの扉口から入る。中央主祭壇奥には聖母被昇天と聖母戴冠を中心に聖母伝を彩色された立体像で表した三面衝立が置かれる。多くの礼拝堂の中には、エッサイの樹の上にヨアキムとアンナがおり、最上部に聖母子の載る立体祭壇衝立を飾るSanta Ana礼拝堂やSan Juan de Sahagun礼拝堂もある。聖遺物容器を展示した博物館が併設されている。

 

2.San Esteban

聖遺物容器を展示した博物館が併設されている。扉口には立像が並び、上には薔薇窓のある、ゴティック様式。

 

3.San Lorenzo

大聖堂から東に向かい、Mayor広場から狭いSan Lorenzo通りを進むと右手に在るバロック様式の聖堂。中央扉口の上に聖ロレンゾの立像があり、上には鐘楼が在るが、聖堂前には広場もなく、見上げることになる。

 

4.Sant’Agueda

大聖堂前の広場から西にSant'Agueda通りを進むと右手に在る。大聖堂前の広場から西にSant'Agueda通りを進むと右手に在る。

 

5San Cosme y Damian

バスターミナルから旧市街に向かうのと反対に、南下する。北向きの扉口には破損しているので限定できないが、恐らく聖コスモとダミアーノと思われる聖人像が両脇に立ち、その内側に、磔刑のキリストと聖母と聖ヨハネの立像が飾られている。

 

レオン  (Leon)

 

1.大聖堂  (Catedral de Santa Maria )

1205年から1301年(第3期)。14世紀から1472年(第4期)で完成。既に第2期としてロマネスク様式の聖堂が在った。13世紀のゴティック様式。ローマ時代の浴場の跡に建設された。Burgosの大聖堂の後に建設された。フランスのランス大聖堂の模倣とされる。外観は修復に関して賛否両論ある。近代的すぎるとの意見有り。扉口周辺には数多くの彫像があり、キリストの公生涯のほか、聖者、王侯の彫像が並ぶ。正面には三連式の扉口が並び、ティンパヌムには左から生誕・東方三王の礼拝・エジプト逃避、中央に玉座のキリストと両脇に奉納者、右に聖母戴冠、の浮彫彫刻。両脇に鐘楼が聳え建つ。南側翼廊の扉口(閉鎖)も同じような三連式で。左にはなく、中央は玉座のキリストと福音書記者、右側に生誕の浮彫彫刻。なお、北側には回廊があり外からは見えない。博物館側から見られるが彫刻は無い。聖堂内は三廊式で周囲にはステンドグラス。中央には巨大な聖歌隊席があり、中央主祭壇には聖母像を中央にした祭壇衝立が輝いている。外に大聖堂博物館があり、回廊を見ることができる。博物館には適当な時に係員が鍵で開けて、また閉めていく。出るには監視カメラに訴えるしかない。撮影禁止。

 

2.Basilica de San Isidoro

12世紀の建設。大聖堂の北側で、城の内側。側面に城壁があることから旧市街の西端に位置していたことがわかる。中央扉口上には旧約聖書の浮彫と上に子羊。中央扉口上には旧約聖書の浮彫と上に子羊。

 

3.Convento de San Marcos

街の北西の端にあり、国営ホテルのパラドールに隣接して右端に存在する。ルネサンス様式。正面にPlateresque装飾有り。10時に開門。12世紀の建設。アルフォンソ7世の時代。巡礼者用のHospitalであった。  聖堂内に小さいながら博物館がある。1514年に改築。内装は1549年に完成。1679年に階段、聖歌隊席完成。1171年拡張。サンティアゴ騎士団の本拠地。戦争中は監獄として利用された。広場の前に靴を脱ぎ、天を仰ぐ巡礼者像有り。まだまだSantiago までは長い。

 

4.Paroqquia San Martin

マヨール広場に面した市庁舎の裏側に位置する。裏側から鐘楼が見える。聖堂全体は見渡せない。サンマルタン像が保存され、行列では担いで練り歩く。側壁にサンマルタンのかわいらしい絵があった。中に入れず。

 

5.San Salvador de Plat del Rey

街の中央にあるマヨール広場と市場のLunaとの間の狭い路地にある。10世紀。古くロマネスク様式が残る。元は王家の礼拝堂であった。屋根に鐘があるので判明する程度。現在では、聖堂として機能しているとは思われない。集会所程度の建物。こんな小さな低い聖堂でも鸛がいる。 信心深い鳥だ。

 

6.Santa Ana

SLas cercasの城壁のマヨール広場側の始まり、から外側に出て、サンタアナ通りを進むと右手に見えてくる。周囲は黄色く彩色されている。正面右側の差し掛け下屋、は不自然な大きさで、古さを感じる。鐘楼の上には御多分に漏れず、鸛の巣がある。聖堂内は三廊式。中央主祭壇には聖アンの立像、左右に聖ロッコと聖ヒエロニムス(?)。上に聖イシドロのアラブ人を一掃する騎馬像の浮彫。

 

7.Santa Marina La Real

San Isidoro と大聖堂の中間にある、小さな聖堂。正面には扉口が一か所のみ。16世紀。イエズス会の聖堂。3廊式。中央主祭壇はルネサンス様式。Desenclavo(鍵を開ける兄弟会)。正面扉口の上に大天使ミカエルの像がある。

 

8.Parroquia Nuestra Senora del Mercado

Santa Mari del Camino広場が正式名だが、穀物を扱っていた広場ゆえに、Grano広場と呼ばれている。中央に十字架が立つ。11世紀の建築。正面両脇に紋章を抱えたライオン像が正面の扉口上の鐘楼を見上げている。正面はエレロス通りに面して、五層の鐘楼に扉口がある。聖堂前に広場がなく、よく見えない。聖堂の扉口が変更された可能性がある。後陣を取り巻く浮彫彫刻有り。聖堂内は中央祭壇に向かって変形三廊式。扉口からは単廊式に見える。主祭壇には聖母がキリストを膝に抱える哀悼の像。

 

9.Parroquia de San Marcero

街の中心にあり、四層の鐘楼を控える大きな聖堂。東側に同名の広場があり、裏手に市庁舎がある。東北方面にCasa Botinesがあり、広場は市内観光の汽車型バスの出発点で大勢の観光客がいる。聖堂はいつ行っても開いていない。

 

 

マドリッド (Madrid)

 

1.San Isidro y Nuestra Senora

Mayor広場からToredo通りで南下すると東側に在る大きな聖堂。

 

2.San Andres

San Isidro聖堂からToledo通りを進み、地下鉄のLa Latina駅から西に向かうとCebada市場がある。その通りの対面に在る。San Isidro聖堂からToledo通りを進み、地下鉄のLa Latina駅から西に向かうとCebada市場がある。その通りの対面に在る。

 

3.San Pedro el Real

San Isidro博物館の東側のSan Pedro通りを北上すると東側に在る。西に鐘楼があり、聖堂には南側面から入る。聖堂内は三廊式。

 

4.San Miguel

San Pedro el Real聖堂の北側。Mayor広場の西南に位置する。聖堂正面は南面して半円形に膨らむバロック様式で、扉口の両脇に聖人像が四体見える。聖堂内は三廊式で、両側に礼拝堂が並び、中央主祭壇には大天使ミカエルが堕天使を成敗している絵が掲げられ、ドームには聖母被昇天が描かれている。

 

5.Corpus Cristi

San Miguel聖堂から北上すると直ぐ左手に在る。その先はPlaza de la Villa広場。

聖堂内は単廊式で、祭壇には最後晩餐の絵の上に、キリストの磔刑の両脇に聖母と聖ヨハネの像が立つ。

 

6.San Nicolas

Mayor広場の北側に東西に走るMayor通りの北側で、Mayor広場の西川に在るロマネスク様式の古い聖堂。聖堂内は単廊式で、祭壇には聖母像が祀られている。

 

7.San Gines de Alres

Mayor広場の北側で、太陽広場の西。鐘楼の上に四角推の尖塔が載る。

 

8.San Jeronimo el Real

Prado美術館の北側の丘の上に在る。昔はここにPicasoのGernicaがあったはず。

聖堂内は三廊式で、主祭壇にはVeneziaのSan Frari聖堂に掛かるTitianの聖母被昇天がかかる。天井のボールトは見事。

 

 

パレンシア(Plencia)

 

1.San Antlin

街の守護聖人聖アントリンを祀る聖堂で、フランボワイヤン様式。駅前から街の中心に向かって南下した位置に在る。2019年現在外装修理中。聖堂の正面には中央に人型柱があり、アーチ型に聖人像が並び、ティンパヌムに多くの浮彫が見られます。正面に沿って右側には回廊がめぐらされています。

聖堂には右翼廊入りますが、正面と同様に多くの彫像が並んでいます。

聖堂内は三廊式で、中央主祭壇にはキリストの磔刑の下に聖アントリン像があり、周囲にキリストの公生涯の浮彫が飾られています。

 

2.San Pablo

駅前の公園を抜けるとすぐ。駅に向かって聖堂の後陣があり、聖堂の右側面にはルネサンス様式の窓が並び、二人の僧(詳細不明)の像を見ながら進むと聖堂前の広場に出る。

13世紀初めの建設で、14世紀に現在の聖堂に改築されている。正面には三か所の扉口があり、上には三個の鐘が並ぶ鐘楼が載る。更にその上に聖人と思われる像が載る。

聖堂内は三廊式で、中央主祭壇は身廊より一層高い造りになっており、キリストの生涯の浮彫が並ぶ衝立が置かれている。なお、内陣とは鉄柵で区切られている。左右側廊には礼拝堂が並ぶ。

 

3.Dominicas

San Pablo聖堂の正面に向かい合って立つ。扉口の上の壁龕にはピエタ像が収められている。

奥のSanta Maria 聖堂とは一つの建物。

 

4.Santa Maria

San Pablo聖堂の先に位置し、正面はSan Pablo聖堂に類似する造りになっている。

 

5.Agustinas Recoletas

大聖堂の後陣から東に向かい、Gil de Fuentes通りに出る角に位置する。聖堂内は単廊式で、主祭壇には聖母被昇天像が置かれる。

 

6.Nuestra Senora

Agustinas聖堂の側面に沿ってGil de Fuentes通りを進むと、右手に見えてきます。扉口は三か所あり、ルネサンス様式の正面には小さな鐘楼が載っています。

聖堂内は三廊式で、左右側廊には礼拝堂が並んでいます。中央主祭壇には聖母子の上に八人の聖人聖職者の立像が配置されています。

 

7.Santa Clara

街の中心のMayor広場からJoaquin Costa通りで南下し、最初の交差点をBurgos通りに左折すると右手に在ります。そのまま進むとSan Lazaro聖堂に出ます。扉口は通りに面して左側面に在ります。聖堂内は三廊式で、外観より、聖堂内は広く感じます。中央主祭壇には聖母被昇天の下にSanta Claraの立像があり、周囲にも聖人の立像が飾られています。

 

8.San Lazaro

駅前から Casado del Alisal通りで南下し、800メーターほど進むとSan Lazaro広場に出ます。聖堂の後陣が見えてきます。聖堂の扉口の左に鐘楼がありますが、いわゆる聖堂の正面という印象はありません。

聖堂内は単廊式ですが、後に右側面を拡張した結果二廊式のようになっています。中央主祭壇にはSan Lazaroの立像を中央にキリストの公生涯の浮彫が周囲を取り囲んでいます。

 

9.San Francesco

街の中心にあるMayor広場の北側に在る市役所に隣接して東側に在る。聖堂前には太い支え柱が目立つ造りの柱廊が並ぶ。聖堂の正面は柱廊から左にずれており、大きな薔薇窓の上には二連の鐘の並ぶ鐘楼の右側に、大きな鐘と小さな鐘が縦に並ぶ鐘楼が並ぶ、非対称形をしており、奇異な印象を与える。

聖堂内は三廊式で、主祭壇には聖母被昇天像の他多くの極彩色の像が飾られている。左右側廊にも極彩色の礼拝堂が並ぶ。

 

10. San Miguel

聖堂の正面はカリオン川に向かい、一か所の扉口の左右に太い切石造りの片蓋柱が並び、上に鐘楼が在ります。鐘楼に左側のみに八角形の塔が接続しており、要塞のように見えます。聖堂の側面にも太い片蓋柱が並び、右側面から聖堂に入ります。

聖堂内は三廊式で、中央主祭壇にはキリストの磔刑が掲げられ、その下には大天使ミカエルが竜を退治している像が在ります。左右側廊に礼拝堂が在りますが、大きさが異なり、追加建設されたと思われます。

 

11. San Agustin

駅前からMayor Principal通りに入り、街の中心地に向かうと左側に在る。切妻式の小さな聖堂で、扉口の上の壁龕に聖堂を手に持つ聖アゴスティノ像が在る。

 

 

 

サアグン  (Sahagun)

 

 

1.Igresia de San Juan de Sahagun

駅前から線路沿いに町の中心に向かい、Calle elArcoに沿って建つ。正面は漆喰で改修されており新しい聖堂のように見える。 

町の案内には聖堂の名前があるが、詳細は不明。隣接してTrinidad聖堂が在る。

San Juan de Sahagun 1419-1479年 はSahagun生まれのアウグスト派の修道士。Salamanca 大学で学び、Salamanca の旧大聖堂に埋葬された。

 

2.Igresia de la Trinidad

現在は町の経営する宿泊施設となっている。前には巡礼者の銅像が立つ。

西隣にSan Juan de Sahagun聖堂が在る。

 

3.Igresia de San Lorenzo

町の北西に位置しています。13世紀の建設。ロマネスク様式の聖堂にムデハル様式の四層の大きな鐘楼が聖堂の内陣の位置の上に聳え立つ。聖堂の南面に沿って九つのアーチ型が連なる、ポルティコがあり、San Tiriso 聖堂と形態が類似している。扉口は左から三個目にある。西端にCappella Jesusuが隣接する。

 

4. Igresia de San Tirso

町の西端に位置しています。11世紀の建設で、ロマネスク様式とムデハル様式の混在する聖堂。外観にSan Lorenzo聖堂との類似点が見られる。外観は武骨な造りで、外側から見る外陣はロマネスク様式であるが、中央交叉廊の上に聳える四層の鐘楼はムデハル様式が認められる。聖堂の北側面には本来正面に在るべき、ナルテックスがあり、その中央より入る。聖堂の西側には正面扉口は無い。聖堂内は三廊式で三か所の祭壇が並ぶ。中央主祭壇にはキリストの磔刑像があるのみの簡素な造り。聖堂内は三廊式で三か所の祭壇が並ぶ。中央主祭壇にはキリストの磔刑像があるのみの簡素な造り。アプシスの奥にMarcas de canteria(文字彫刻)が見られる。石工の記録と思われます。

 

5.Monasterio de San Facundo

町の西端に位置し、東側にSan Tirso聖堂が在る。現在では廃墟となっている。現在ではSantiagoへの巡礼路に位置する小さな町にすぎないが、13世紀にはAlfonso6世がクリニュー派の修道僧をフランスに派遣を要請。王妃の加護を得たクリニュー会は広大は土地を領有し、多くの聖堂を傘下に持ちクリニュー会の中心地として大きな威力を持った。9か所に聖堂が建設されるなど、貴族、豪商と派遣を競った時代もあった。

Alfonso10世は毎月14日の市の開催を認可し繁栄した。

 

6.Cappella de San Mancio

Monasterio de San Facundo修道院の北西に隣接する礼拝堂で、修道院の一部を構成していたが現在は廃墟となっている。Alfonso6世と王妃が埋葬された。

 

7.Monasterio de Santa Cruz Benedictinas

町の西端に位置し、北側にMonastero de SanFacundoが在る。 現在の修道院です。

 

8.Santuario de la Virgen Peregrina

町の南西の小高い丘の上にあります。

Sanntiagoへの巡礼者の宿泊施設であったが、現在では内装共に改修されている。

入場料を払って、修道院の内部を見ることができる。一部ムデハル様式の装飾が残る。現在ではLa Pergrina(女性の巡礼者)と呼ばれている。

 

 

サラマンカ (Salamanca)

 

1.大聖堂

大聖堂の周辺は多くの浮彫彫刻で装飾されており、宇宙飛行士やアイスクリームを持った悪魔など近代に追加されたものもみられる。10時開門。扉口北側側面に在る。正面は多くの彫刻で飾られており、現在出口となっている。

新聖堂内は五廊式。側廊には多くの礼拝堂が並ぶ。旧聖堂(12世紀)の長さは新聖堂の約半分。右側廊から入る。旧聖堂は三廊式。中央主祭壇にはキリストの公生涯の多くの場面が描かれた衝立が在る。

ヒエロニムスの塔から入ると、旧聖堂の屋根の上に出られ、引く続いて新聖堂のバルコニーから身廊を通して聖歌隊席と主祭壇を見下ろすことができる。

 

2.Santiago

大聖堂から南に向かい、トルメス川にかかるローマ橋(Puente Romano)を目指すと河岸に在ります。正面はスケートボード場になっています。ロマネスク様式のほぼ正方形の小さな聖堂で、中央に方形の塔が載っています。

 

3.San Polo

大聖堂の南から馬蹄形の底辺に当たる、環状道路を東に向かい北に向かう交叉点に位置する。その東奥にはSan Esteban聖堂が在る。古い聖堂だが、現在では廃墟となっている。

 

4.San Esteban

1545年のTorent公会議にスペイン代表団を送り込んだドメニコ派の聖堂で出席者はDomingo de Soto。1524年建設。正面にはPlateresque のレリーフが見える。

聖堂前の広場はPlaza del Concilio de Torentoで、Francisco de Vitoria の「像があります。スペイン派遣団の中心人物ですが、自身は健康上の理由で、欠席した。

聖堂内は単廊式だが、非常に広い。回廊は王の回廊と呼ばれるルネサンス様式。

 

5.San Pablo

San Esteban聖堂前からサンパブロ通りで北上すると、コロン広場(Colonの像がある)の左側にある。

正面には奥行きのある三連式アーチが扉口の前に並び、両脇に聖職者、中央にキリストと聖パブロの像が見える。

 

6.Santo Tomas Cantuarinse

San Esteban の北側面に沿い東に進むと聖堂の正面に出る。正面に一か所の扉口と上に二連の鐘楼が並び、切り石で積み上げられた要塞のような建物。後陣にロマネスク様式が伺えます。

 

7.Jesus

スペイン広場からGran Via通りで南下し、Plaza de la Constitucion広場で西に向かうと、Torre Aireが見える。広場から、小さな聖堂の後陣とその上に平板な鐘楼が見える。

更に進むとPlaza de Santa Eulalia広場に出る。

 

8.San Fuan de Sahagun

馬蹄形の頂点のMirato通りからToro通りで街の中心に向かって南下すると右手に出てくる。そのまま進むとMayor広場に至る。

 

9.San Martin de Tour

街の中心のMayor広場の南側で、門をくぐり、外側に出ると直ぐに扉口がある。ここからはRomanesque様式の構造部分を見学できるが、拝観料€1.5が必要。

Quintana通りに面してバロック様式の扉口がある。聖堂前にはCorrillo広場がある。中央主祭壇には聖マルタン像の下に聖家族像が見られる。

聖堂内は三廊式で、柱頭飾りにロマネスク様式が残っている。外観に反して聖堂内は大きい。棺が数か所に置かれる。

 

10. Convento de la Anunciacion

Mayor 広場の南西の端から西に向かうとPlaza Monterrey広場に出る。北上すると、Unamunoの銅像が見えてくる。銅像の西側に在る。

 

11. Capilla de la Vera Cruz

Mayor 広場の南西の端から西に向かうとPlaza Monterrey広場に出る。北上すると、Unamunoの銅像が見えてくるとその左側に在るAnunciacion修道院の西側奥にある。

 

12. Biserica Ortodoxa Romana (ギリシャ正教会)

Mayor 広場の南西の端から西に向かうとPlaza Monterrey広場に出る。北上すると、Unamunoの銅像が見えてくるとその左側に在る。

 

13. San Julian y Santa Basilisa

街の中央にあるMayor 広場の東側にある中央市場の北側に在る、Mercado広場の先に見えている。扉口は中央南側面に在り、アーチの上にはロマネスク様式の彫刻が見える。側面にはほとんど窓もなく、西側に鐘楼があるが扉口は無い。

 

14. San Marcos

旧市街を馬蹄形のように囲む、Mirato通りに面している。ロマネスク様式の円形の聖堂。聖堂内は円形で、中は二本の柱が天井を支えており、祭壇は三か所並んでいる。聖堂には左側面から入るが、中央主祭壇の上にはスペインでよく見かける屋根に乗った平面の鐘楼がある。主祭壇奥のアプシスには尖頭形の窓の上にキリストの磔刑があるのみで簡素。聖堂には左側面から入るが、中央主祭壇の上にはスペインでよく見かける屋根に乗った平面の鐘楼がある。主祭壇奥のアプシスには尖頭形の窓の上にキリストの磔刑があるのみで簡素。

 

15. Santa Maria Magdalen

San Marcos聖堂から街の中心に向かってZamora通りを進むと右側にある。聖堂内は三廊式で、主祭壇には聖母子像が収められている。左右側廊の上の二階部分は閉鎖された通路になっており、柱間に窓が開く、特異な形態をしている。両脇の二階部分が張り出しているようで、圧迫感を感じる。

 

16.    Monasterio de Santa Isabel

Santa Maria Magdalenaの前のZamora通りを更に進み、Isabeles通りに右折すると道に沿って修道院が在る。修道院で中は見られない。

 

17.  San Juan Bautista

Monasterio de Santa IsabelからZamora通りを進みBandos広場に沿って西に進むと聖堂の後陣が見えてくる。後陣にはロマネスク様式の浮彫彫刻が残っている。

南に聖堂と同じ名前の広場があり、その側面に扉口がある、聖堂内は単廊式。

 

18.   San Boal

Monasterio de Santa IsabelからZamora通りを進み最初に左折すると聖堂と同じ名前の広場に出る。小さな聖堂で北東を向いており、側面に扉口がある。聖堂というよりは貴族の館。扉口の上には家紋の上の壁龕に聖Boalの立像が収まっている。

 

19.   Senora del Carmen

Zamora通りに沿った、Plaza de los  Bandos広場に面して北面している。

 

20.   Convento de la Trinidad

Zamora通りをMayor広場に至る手前に在る。狭い通りで、一般の建屋に紛れている。

 

21.   Purisima

Palacio Monterreyの南側、通りを挟んで対面に位置し、正面は北向きだが、聖堂の東側にある、Plaza de las Agustinas広場から入る。大きな聖堂。

聖堂内は三廊式で、交叉廊に大きなドームが載る。中央主祭壇にはムリリョの「無原罪の御宿り」が掲げられている。

 

22.    San francesco

Purisimaの正面を西北に向かうと左側に在る。修道院。

 

23.    San Benito

Purisimaの正面を西北に向かうと左側に在る。修道院。

ほぼ正方形の寄棟に後陣を追加した様な形態。左側面に鐘楼が立つ。建屋の側面と後陣に幅広い側柱が並び、武骨で石の塊のような聖堂。

 

24.   Sancti Spiritus 

Gran Via通りを南下して憲法広場(Plaza de la Constitucion)が見えたら左折して、役所を通り抜けて、Palomo通りを過ぎると、Sancti Spiritus通りに出ます。右折して進むと聖堂の後陣に出ます。

12世紀の建設。16世紀に再建。後陣には多くの飾りのついた尖頭飾りついており、華やかな印象を与えています。聖堂の扉口は聖堂の南側面に在り、入ると左右に聖堂が分かれています。東側の聖堂内は単廊式で、正面主祭壇には一面衝立があり、左右の側面には礼拝堂が並んでいます。ボウルト天井です。一方西側の聖堂は祭壇にキリストの磔刑が置かれ、天井も低く、現代的な構造になっています。二つの聖堂が一つの扉口を共有しているように思われます。  

 

25.    San Cristbal 

Sancti Spiritus聖堂の後陣からBodegones通りで南下すると、聖堂前の広場に出ます。広場には聖クリストバルの像が置かれています。ロマネスク様式の小さな聖堂です。エルサレム騎士団の本部があった。

 

 

 

セゴヴィア  (Segovia)

 

 

1.大聖堂  (San Frutos)

街の中央に在る大きな聖堂。案内書は図解で、丁寧に作成されており、わかりやすい。聖堂には左側面から入ることになる。1525年にそれまでの大聖堂が1520年の戦闘で破壊されたことから再建された。17世紀以降バロック様式で改修されている。

聖堂内は三廊式で、周歩廊には7か所の礼拝堂が並ぶ。中央主祭壇には聖母子像の両脇にSan Frutosと聖職者像が見られる。全ての礼拝堂には彩色された立体像が置かれる。地下に絵画館がある。

 

2.San Miguel

街の中心にあるMayor広場の南端に在り、大聖堂の後陣から見て東に位置している。扉口は一か所で、上に大天使ミゲルが竜を退治している立像があり、両脇に聖人の立像が見える。16世紀の建設で、17世紀にバロック様式に改築された。聖堂内は単廊式。

 

3.San Andres

大聖堂の北側面に沿って西に進み、Merced広場の奥に位置するロマネスク様式の聖堂。そのまま進むとAlcazar城に至る。東側の後陣の南側に五層の矩形の鐘楼が立つ。上部三層は煉瓦積みで、下層部は切り石積みで城塞のような形態を示す。

 

4. San Juan de la Cruz

城壁の北側に在り、城から見るとはるか坂の下に見える。その先には荒野が広がる。円形の聖堂で、脇に矩形の塔が立つ。

 

5.San Millan

バスターミナルから水道に向かって北上すると左側に見えてくるロマネスク様式の聖堂。旧市街の城壁の外に位置する。南側に沿って柱廊があり、ロマネスク独特の柱頭飾りが見られる。交叉廊には方形の塔が載り、北側に鐘楼が隣接して建つ。扉口は西に在るが、聖堂前の広場は東側に在る。

聖堂内は三廊式で、大きな聖堂だが、中央主祭壇にはキリストの磔刑像が在るのみの簡素な聖堂。

 

6.San Martin

水道橋前の広場から旧市街に入り、Juan Bravo通りの坂道を登っていくと右側に見えてくる。12世紀の建設で、17世紀にバロック様式で改築されている。

南北両側に柱廊があり、ロマネスク様式の柱頭飾りが見られる。聖堂の中央には14世紀の方形の鐘楼があり、その上には青銅で覆われたバロック様式の尖った屋根が載る。

聖堂内は三廊式で、中央主祭壇には聖マルタンの絵が掲げられている。

 

7.Corpus Cristi

San Martin聖堂の南側のJuan Bravo通りを西に大聖堂に向かって進むと左trに在る。聖堂の前にはCorpus広場がある。扉口は通りに面しており、民家と同じ幅の小さな造りで見逃してしまう恐れあり。

 

8.San Esteban

大聖堂の北100メーターほどに位置し、聖堂の南側には聖堂と同名の広場がある。

大きな聖堂で、南側には中廊があり、東端には五層の矩形の鐘楼が在る。鐘楼の形態はSan Andres聖堂に類似している。現在では聖堂としての役割は果たしていない。

 

9.San Quirce

San Esteban 聖堂前の広場の北端から狭いMaria Zambrano通りを東に向かうと左手に見えてくる。12世紀のロマネスク様式の聖堂。20世紀になって大学が回収して現在では芸術学部の校舎になっている。

 

10. San Trinidad

San Esteban 聖堂前の広場の南端からValderaguila通りで東に向かうと左手に見えてくる。手前にTorre de Hercules塔を擁するSanto Domingo聖堂が在りその対面に位置する。

12世紀ころのロマネスク様式の聖堂。南側面に柱廊が在る。San Millan, San Martin, San Estebanと聖堂の規模は異なるが、側面に柱廊が在る形態は類似している。

 

11.Santo Domingo de Guzman

San Trinidad聖堂の対面に在る。聖堂の上にはTorre de Herclesと呼ばれる方形の大きな塔が載る。13世紀に建設され17世紀に改築されている。ヘラキュレスの塔は元要塞の名残。16世紀からドメニコ派の聖堂になっている。

 

12. San Sebastian

南北に走る水道橋が北の端でその高さを失う場所にPostigo del Consueloがあり、その内側の北に位置する。

12世紀のロマネスク様式の聖堂で、柱頭飾りにその形跡が見られる。17世紀にバロック様式に改装されている。聖堂内は単廊式で、祭壇の左側に鐘楼が立つ。

 

13.San Justo

水道橋の東側に在る。

 

14. San Salbador

水道橋の東側で、San Justo の更に東側に位置する。

 

トレド (Toledo)