チッタデッラ Cittadella

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トレヴィーゾ門 (Porta Treviso)
トレヴィーゾ門 (Porta Treviso)

 チッタデッラ (Cittadella)は、ヴェネト州パドヴァ県 (Padova)の都市。 

 古代ローマ時代に遡る長い歴史を持つ町で、碁盤の目状の街路を持つ旧市街は中世に築かれた円形の城壁に囲まれている。

 

【アクセス】

 パドヴァ (Padova)の北にあり、鉄道を利用すると1時間もかからずに到着します。駅は旧市街の外側の東南にあり、円形の城壁都市まで700mほどです。

 

 中世の趣を残す城下町として観光客も多く訪れています。

 

 なお、チッタデッラから電車に15分ほどで、隣町のカステルフランコ・ヴェーネト (Castelfranco Veneto)に着きます。ここはトレヴィーゾ (Treviso)がチッタデッラに対抗して建設した正方形の城壁が取り囲む城壁都市です。同じような規模の街で比較してみると興味深いと思います。

 

【歴史】

 街の歴史は古く、ローマ時代には多くの街道が建設されましたが、その一つの、ピアチェンツァ(Piacenza)からアクィレイア(Aquileia)を結ぶポストゥミア(Postumia)街道は紀元前148年に開通しています。その街道上の町として存在が知られていました。

 

 1220年になって、北イタリアでは教皇派と神聖ローマ皇帝派に分かれて都市間の抗争が続く中、パドヴァは東北のトレヴィーゾ (Treviso)と西北のヴィチェンツァ (Vicenza)からの侵略を護るために、二つの街の中間地点に当たるこの地に出城を建設しています。1406年には強大な勢力を誇るヴェネツィアの支配下に入っています。

城壁と水濠
城壁と水濠

【街を歩く】

 街は直径が450mのほぼ円形で、1500mにも及ぶ城壁が周囲を取り囲み、16か所に物見櫓が立っています。城壁の厚さは2mを超え、高さは30m以上ありますので、城壁の上を一周することで、街全体を見回すことができます。

 城壁の外側には幅の広い水濠が一周しています。

 城内に入るには東西南北の四か所(東のトレヴィーゾ門:Porta Treviso、西のヴィチェンツァ門:Porta Vicenza、南のパドヴァ門:Porta Padova、北のグラッパ門:Porta Bassano)に、頑丈な門が聳え立ち、外部の者を受け入れない、完全な要塞都市です。

 

 城内に入ると多くの城下町で見られるような、見通しの悪い曲がりくねった道ではなくて、条里に区画整理されており、小綺麗な商店や古風な建屋が続き、街の中央からは東西南北の4か所の門が見通せます。まさに街が円形であることを実感させられます。

 

 城外の者には厳しく、城内の市民には優しくと、壁の外からの景観と城内の街並みとの印象の差が大きい街です。

   

1. Duomo 大聖堂 (Santi Prosdocimo e Donato)

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 街の中心の広場に面して建つ、大きな聖堂です。16世紀に建設され、18世紀と19世紀に改築された比較的新しい聖堂です。

 

 城内で、城壁の高さを超える唯一の建物です。扉口は一か所で両脇の壁龕に聖人立像があり、その上の浮彫は聖人の生涯の一場面を示しています。コリント式の柱頭飾りのある六本の円柱が切妻屋根を支えている堂々とした新古典主義様式造りです。

 

 聖堂の右手に鐘楼があり、美術館となっています。

 聖堂名の聖プロスドチモはパドヴァの初代の司教です。

 

 

 大きな聖堂ですが、聖堂内は単廊式です。

 

 

 中央の主祭壇には、聖母被昇天を両聖人が見上げている絵が掲げられ、両脇のステンドグラスから採光されています。

 

 

 両壁にはコリント式の柱頭飾りのある柱の間に三か所の祭壇と各々6人の聖使徒の立像が並んでいます。

 

 

 

 

 

 

 なお一部フレスコ画も残っていますが、パルマ(Palma il Giovanne)作と見なされているキリストの鞭打ち、の他は近世の作品です。

 

2. Santa Maria del Torresino サンタマリア・デル・トッレジーノ聖堂

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 駅から城内に入る南門(Porta Padova)をくぐり、ガリバルディー通り(Via Garibaldi)に入るとすぐ左側に、城壁に接しています。

 

 門の右側には街のシンボルの一つのマルタの塔 (Torre di Marta)が聳えています。煉瓦を積んだ寄棟造りの、小さなロマネスク様式の聖堂です。

 

 聖堂内は単廊式で、中央主祭壇には聖母子の絵が掲げられています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 地域密着型の聖堂として、住民が利用できる催物の会場としても活用されているようです。